ピアノの綺麗な旋律で20歳の青年の世界が広がる様を見事に描写した曲。なぜ20歳の時に感じた「美」はあんなに彩りを感じるのか?その答えはこの曲にあるのかもしれない。少年から青年へ、そして新社会人や新生活を迎える大人となって、あの憧憬に心を奪われて以来、自分の道が決まったのだと思い出させてくれる名曲
【公式】「二十歳の憧憬」(入日茜)(2011年)
この曲を初めて聴いた時は・・そう、聴いている間に、こんなに一人の青年が見た光景が彩りを増し、広がっていくものなのか・・と感じ入っていたのを思い出します。
この曲は、20歳の青年が、偶然なのか必然なのか?陽だまりにいる女性をカメラで写真を撮り続けている。その女性の佇まいに心を奪われ、その青年の人生観に大きな影響を与えた・・その一連の流れを歌った曲だと思います。
曲調としてはノスタルジックなのか?センチメンタルなのか?良く言葉では言い表せないですが、静かな中に徐々にボルテージが上がっていく・・その感情の機微を感じれるというところにこの曲のすさまじさを感じます。
そして、この曲の主人公となる20歳の青年は、外野からのノイズお構いなしに、カメラのファインダー越しに映る「美」に心を奪われ、我を忘れてシャッターを押し続けていく・・というところに強い情念と没頭感を感じさせられます。
そして、最後のフレーズ
カメラを握りしめ 今日も探している 陽だまりの中の 美しい瞳を
二十歳の憧憬:入日茜
ここでの入日茜さんと、この主人公の内面の声が重なるところに鳥肌が立ちます。
おそらくは20歳に感じたあの「究極の美」を今もなお求め続けている。そんなふうに主人公が振りかえっているのではないかと思います。まさしく、20歳の時に見たあの憧憬がきっかけで、自分の道を決めた大きな動機に繋がっていった・・のかもしれません。
いつか、自分の子供達も成長の過程で、こういう世界観の拡がりや、足を止めて感じ入る「美」に心を奪われたとき
それが長く続く人生の指針を決めるきっかけになったりするのだろうな・・と感じさせてくれます。
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