この曲は1991年に中学校の教員によって作られた合唱曲。教職員から卒業生にサプライズで歌われ、それが今度は生徒たちが歌うようになり語り継がれていった。そして次第に周りの小中学校でも歌われるようになり、今はもう日本全体の学校の卒業式の定番曲となった。人の琴線に触れる曲は、次代を越えて令和の時代の卒業生も見送ってくれる。
旅立ちの日(作詞:小嶋登、作曲:坂本浩美)
この曲を手掛けたのは秩父市立影森中学校の教職員たち。作詞は校長の小島登氏、作曲は音楽教諭の坂本浩美さん。作詞者の小島登氏たちを始め、当時、荒れに荒れていた中学校の再建のために、「歌声の響く学校」にすることを目指し合唱の機会を増やして子供たちの更生に勤めていたようです。
音楽教諭だった坂本さんが「歌声の響く学校」の集大成として、「卒業する生徒たちのために、何か記念になる、世界にひとつしかないものを残したい!」との思いから、作詞を小嶋に依頼したのがこの作詞の経緯のようです。
出来上がった曲は、当時の3年生を送る会で教職員たちから卒業生に披露されたようです。ちょうどこの年度で、好調だった小島氏は定年退職を迎えられたため、この曲は「たった一回」の披露だったようです。
しかし、この想いが伝わったのか、次年度以降は生徒たちがこの曲を語り継いでいき、それが周辺の小中学校に広まっていったようです。そして、当時の東京都の中学校の音楽教諭であった松井孝夫氏が混生三部合唱へと進化させ、その作品が「教育音楽」という雑誌に取り上げられたことで爆発的に日本に広まったようです。
作詞を手掛けた小島氏は2011年にお亡くなりになられましたが、その直前にこの曲の誕生20周年の節目となる事から、作曲者の坂本氏と共に、埼玉県より「彩の国特別功労賞」が贈呈されています。
この一連の流れを知ると、なぜか心が熱くなります。人の想いが「歌」に集約され、そしてその歌が受け継がれると共に様々な進化を遂げていくものなのだと・・。
作詞作曲者、そしてこの曲を支えた方々の想いは令和時代にも引き継がれていきそうです。
私はこの曲の歌詞はもちろんですが、間奏の心洗われるピアノの旋律が忘れられません・・。
この曲は卒業生、在校生、教職員のみならず、参列した親御さんの心にも響くでしょう。この曲を歌う、もしくは歌われる立場にまで子供が成長したのかと思うと・・。感慨深いものがあります。
長年にわたるこの曲への想いのコメントはこちらです。
・学校に行きたくないのに、この曲を卒業式で歌うって思ったら学校に行きたくなる…。 凄く悲しくなる、不思議な歌。
・この曲の前奏と最後の大きく羽ばたくパートに移行する際の間奏にいつも涙してしまう。この曲は令和でも語り継がれていくでしょう
・最初の入りのピアノがもう最高としか言いようがない
・この歌を卒業式に歌ってから20年程経ちましたが未だに歌詞を覚えています。 いい歌すぎて、3月になると口ずさみ、涙が流れてきます。 可能性に溢れた若人たち、卒業おめでとう!
・今でもこの曲聴くと前奏で泣いちゃう。 息子の小学校卒業式に歌われた時は涙腺ヤバかった
・今日、孫の卒業式でこの歌(合唱)を聴いて感激だったのでまた聴いてます
・現在23歳社会人ですが、あの頃、合唱コンクールや卒業式でみんなと歌えたことってすごく当たり前じゃないんだなって、コロナ禍になって改めて感じました。今でも一つ一つの合唱曲が当時を思い出させてくれて、まるで学生に戻ったような気にさせてくれます。あの時、真剣に歌ったから今の自分にまで思い出として届いてるのかなと思うと、明日からも頑張ろうって少しだけ思います。
・こんなに心打つイントロあんまりないよね
・ずっとやめたかった高校をこの前卒業しました。あんまり友達も出来なくて苦しいこととか沢山あったけど終わってみて何だかんだ楽しかったんだなと思いました。一緒にいてくれた友達には感謝しかない。ありがとう。
・1番は先生から生徒へのメッセージが込められていて2番は卒業生自身が思い出を振り返る、そしてサビで未来への希望を歌う。キャッチーなメロディーに加えて完璧な歌詞。歌い継がれるべき曲ですね
・分かりやすくて素敵な歌詞で、テンポもメロディーもスっと入ってくるから この合唱曲だけは、男子も女子も、どんな性別の子も同じ気持ちで歌えてると感じた記憶がある。中学生のとき。 この曲だけは、みんな気持ちが重なり合ってた気がする。めちゃくちゃ名曲。
・この曲を聞くと学校がどんなに大切な 場所なのかが分かる。 将来のためにする勉強、部活、掛け替えのない友達、人としてのあり方、 嫌われながらも大事なことを教えてくれる先生など、本当に大切な場所。
https://www.youtube.com/watch?v=clp2VMJymLI&list=RDQMsyy8WlSDV_o&index=31&ab_channel=%E5%90%88%E5%94%B1100%E6%9B%B2
コメント